インナードライとは肌の水分と油分のバランスが乱れ、隠れ乾燥肌になっている状態です。

肌表面が皮脂で覆われていても角層の水分量が不足していると、角層内の乾燥を防ごうと肌の防御機能が働き、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。

こうなると肌表面は乾いていないのに肌の内側に潤いがない状態となり、インナードライになります。

インナードライを放置すると、肌荒れや、シワ、たるみなどにつながるおそれがあります。

特徴として「肌にべたつきがある」「洗顔後に肌がカサカサする」などがありますので、自分の肌をチェックしてみてください。

 

インナードライ肌?オイリー肌?

インナードライ肌は、一見するとオイリー肌のように見えるので、間違ったケアをしてしまうと、インナードライがより一層加速することがあります。

実際、日本女性の約70%はインナードライ肌だと言われているのです。20代、30代の女性の間でもインナードライ肌は増えているので、自分のお肌がどんな状態かを知ったうえでケアしないと、肌老化が進んでしまいます。

インナードライ肌は、「内部の水分量は足りないが、表面の皮脂は多い状態」です。

一方オイリー肌は、「水分も皮脂も多い状態」のお肌のこと。どちらの肌か見分ける方法は、洗顔後、何もつけていない状態にして観察してみましょう。

インナードライ肌の第一の原因は「乾燥」です。肌の内側が乾燥すると水分量が足りないために皮脂を余分に出し、水分が蒸発するのを防ごうとします。皮脂を取り除くほど、お肌は乾燥を防ごうとして、ますます皮脂を分泌するのです。

ベタつきやテカリが気になるあまり、洗顔をしすぎたり、油取り紙を使い過ぎたりで皮脂を過剰に取り除いてしまっていませんか?逆効果なので絶対にやめてください。

 

 

インナードライになる原因

1,肌の水分不足

まず原因として考えられるのは、普段のスキンケアで角層内の水分を補給できていないことです。

角質層に水分が行き届いていれば肌の防御機能が働いて皮脂の過剰分泌が起こることもありません。

使用しているスキンケアアイテムが肌に合っていない、水分と油分のバランスが整っていないと言えるでしょう。

肌表面のテカリからオイリー肌と感じ、洗浄力の強いクレンジングや洗顔料を使用したり、脂取り紙を使用したりして、皮脂を必要以上に覗こうとするのも逆効果です。

肌に優しいメイク落とし。洗い上がりの肌の質感がしっとり。

 

2,乾燥

空気の乾燥によって肌のうるおいが失われることも、大きな原因となります。

スキンケアはしっかりできていても、季節や気温によっては、室内外問わず肌が乾燥してしまいます。

秋冬の乾燥はもちろん、暖かい時期でも室内のエアコンや扇風機などによる送風などが乾燥を起こす原因に。

出先でも使いやすいスプレータイプの化粧水で、どこでもスキンケアしましょう。

出先でも簡単にさっと保水保湿、高炭酸化粧水スプレー。

 

3,紫外線

紫外線を受けた皮膚は、たくさんの分解酵素を作り出します。

この分解酵素はコラーゲンを破壊するため、皮膚の中のコラーゲンも影響を受けてしまいます。

健康的で美しいハリと潤いがある理想的な肌は、コラーゲンが生み出しているのです。

コラーゲンが不足すると、必要な水分を保持できなくなり、インナードライにもつながっていきます。

日傘も帽子もしたら、次は“飲む日焼け止め”。

 

 

 

出来ることから対策しよう

“保水”を意識。

保湿とは、肌が潤った状態を保つこと。

乳液やクリーム、オイルなどの油性化粧品で肌に潤いを閉じ込めることです。

保水とは、化粧水などの水分を肌に補い、水分を保持することです。

化粧水は保水に加え、キメを整え保湿ステップへ進む準備とも言えます。

十分な、保水保湿で乾燥から肌を守りましょう。

あとは、十分な睡眠と栄養のある食事も欠かせません。

食生活がインナードライ肌の原因になっていることもあります。お肌の潤いを保つには、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンEが必要です。

ビタミンB2が不足すると新陳代謝が悪くなり、お肌を整える機能も低下してべとつきやすくなります。ビタミンB2を多く含む食品は卵、納豆、乳製品、レバー、たらこなどです。

ビタミンB6は皮膚や粘膜の健康維持に役立ち、かつお、さんま、いわし、まぐろの赤身、レバー、バナナなどに多く含まれます。ビタミンEは、血行をよくして新陳代謝を促す成分です。血行が改善すると、お肌に栄養が十分に行き渡り乾燥を防ぐことができます。

ビタミンEが豊富なのはアボカド、アーモンド、ピーナッツ、ゴマ、モロヘイヤなどです。

毎日の食事に上手にこれらの栄養成分を取り入れて、内部から健康的なお肌作りを目指しましょう。

 

川村幸緒